断熱塗料と遮熱塗料、どっちがいい?
2025/10/24 Friday
「塗装で寒さが変わるなんて本当?」
そう思われる方も多いのではないでしょうか。
実は塗料の種類によっては温度環境を改善する機能があるんです。
特に「断熱塗料」や「遮熱塗料」は、近年人気が高まっている高機能塗料。
今回は、寒さが厳しくなる秋冬に向けて、
“外壁塗装でできる寒さ対策”を解説します。
🧱 断熱塗料・遮熱塗料とは?
同じように“温度をコントロールする”塗料でも、
断熱塗料と遮熱塗料では仕組みと効果がまったく異なります。
▶ 遮熱塗料とは
遮熱塗料は、太陽光に含まれる赤外線を反射して
外壁や屋根の表面温度が上昇するのを抑える塗料です。
夏場は外壁が熱を吸収しにくくなり、
室内温度が上がりにくくなるのが最大の特徴。
冬場には「太陽光の反射で寒くなるのでは?」と心配される方もいますが、
実際は外気の冷気を壁が吸収しにくくするため、
結果的に室内の温度低下をやわらげる効果も期待できます。
つまり遮熱塗料は、“外からの熱を反射して守るタイプ”の塗料です。
▶ 断熱塗料とは
一方の断熱塗料は、熱を伝えにくくする働きがあります。
塗膜の中に細かいセラミックビーズなどの中空粒子が含まれており、
この層が熱の伝導を防ぐバリアのような役割を果たします。
夏は外の熱を中に伝えにくく、
冬は室内の暖かさを逃がしにくくなる——
まさに“魔法瓶”のような性質をもつ塗料です。
そのため、四季を通して快適な温度を保ちやすいという特徴があります。
🌡️ どんな家にどちらが向いている?
では実際に、どちらを選べばいいのでしょうか?
それは、家の環境や生活スタイルによっておすすめが異なります。
✅ 遮熱塗料が向いている家
・屋根・外壁が日中よく日差しを受ける
・夏の室温上昇が気になる
・エアコンの冷房効率を上げたい
→ 日当たりのよい南向きの家や、屋根に金属素材を使っている場合に最適です。
夏場の表面温度を10〜20℃も下げることができ、
外壁の熱劣化を防ぐメリットもあります。
✅ 断熱塗料が向いている家
・冬場の冷え込みや結露が気になる
・一年を通して快適な温度にしたい
・室内の保温・防音も重視したい
→ 室内で長時間過ごす方が多い家庭や、
北向き・日当たりが少ない立地の住宅には特におすすめです。
塗膜が厚く、外気温の変化をゆるやかにするため、
冬場のヒンヤリした壁面温度を抑えてくれます。
💰 コストと寿命の目安
一般的なシリコン塗料に比べると、
断熱・遮熱塗料はおおよそ1.2〜1.5倍ほど高価です。
しかし、耐用年数は12〜15年と長く、
さらに光熱費の削減や家の劣化抑制も考慮すると、
長期的に見てコスパの良い選択といえます。
また、断熱・遮熱塗料の性能は、
屋根と外壁をセットで塗装することでより効果的に発揮されます。
「外壁だけ塗るより、屋根も一緒に工事する」ことで、
熱の出入りをバランスよく抑えることができます。
🧩 「結露」や「カビ」対策にも効果的
湿度が高く結露が出やすい地域では、
外壁や室内側の温度差によってカビが発生することもあります。
断熱・遮熱塗料を使うことで外壁表面温度が安定し、
結露の発生を抑える効果が期待できます。
見た目だけでなく、健康的な住環境づくりにも貢献する塗装です。
🌿 塗料の選び方で「暮らし」が変わる
断熱塗料・遮熱塗料はそれぞれ得意分野が違うため、
家の立地や生活スタイルに合わせて選ぶことが大切です。
| 状況 | おすすめ塗料 | 効果 |
| 夏の暑さが厳しい | 遮熱塗料 | 太陽光を反射して室内温度上昇を抑制 |
| 冬の冷え込みが強い | 断熱塗料 | 外気温の影響を受けにくく保温性アップ |
| 一年中快適に過ごしたい | 断熱塗料 | オールシーズン安定した室温を維持 |
「冬の冷え込みを何とかしたい」
「省エネを意識した塗装がしたい」など、
気になるお悩みがあれば、ぜひお気軽にご相談ください。





